娘が車の運転の練習をしたい言いだし、助手席に座って笠間と益子に出かけてきた。時折気になってワイパーを動かす程度の小雨が降る肌寒い週末だったが、車窓から通り過ぎる満開前の桜の様子を楽しみつつ、訪れた蕎麦屋で味わい深い蕎麦を啜り、茨城県陶芸美術館や益子参考館に立ち寄った。益子参考館は初めての訪問で、近隣の江戸期の庄屋の家を移築したという立派な材を用いた大きな建築から窺える素封家の豊かさと、これを支えた今となってはすべてが消え去って想像するしかない貧農の暮らしに思いを馳せ、また濱田庄司が移り住んで暮らした頃の益子と、現在の益子との東京との距離感の違い、創作する場と消費する都市との関係についても考えさせられた。
笠間でも益子でも何軒かのショップを回って気に入った陶器やガラス製品をいくつか買い求めた。この日の、そしてこれからの幸福な思い出の標しになってくれると嬉しいのだが。