神保町のシネマリスでアンドレイ・タルコフスキー監督の「ノスタルジア」を観た。高校生だった頃に初めて観てからほぼ確実に20回以上、もしかすると30回以上も繰り返して観てきた映画なのだけれど、シネマリスが4K修復版を上映してくれるなら観に行かないと、と思って出掛けてきた。数日前にチケットを買ったときはまだガラガラだったのだけれど、当日出掛けてみると結構な数のお客さんが来られていて、若い方も多く、この映画を愛している人や関心を寄せられている人がたくさんいることが嬉しかったし、そういう人たちと一緒に映画を観るという映画館体験はやはり幸せなことだと改めて思った。4K修復版は、最初は彩度が低めに感じたのだけれど、映画が進むにつれて彩度が上がってきたように感じられた。そして映像以上に音が鮮明になった印象が強かった。そうした修復のおかげか、あるいは自分が歳を取ったせいなのか、やはり久しぶりに映画館で観たことの影響が大きいようにも思えるのだけれど、新たな発見と思えるような気付きもいくつかあったりして(単に忘れていたことを発見したように感じているだけかもしれないけれど)、やはりこの映画はこれからも観続けることになるんだろうなぁなどと思いながら帰宅した。
諏訪大社
八ヶ岳高原音楽堂でのコンサートを挟んで、1日目に上社前宮と上社本宮を、2日目に下社春宮と下社秋宮を巡る順番で諏訪大社をお詣りしてきた。いずれもそれぞれに個性があって、インバウンド観光客で混雑する様子もなく、諏訪の歴史に思いを馳せながらゆっくりと参詣することができた。カメラとレンズをバッグごと自宅に忘れてきてしまい、写真を撮れなかったのは残念なのだけれど、お天気にも恵まれ、楽しい休日だった。2日目の参拝後、そういえば長野県は満州に行かれた人が最も多かった県だった、などといった話をしながら諏方のご当地グルメ、ハルピンラーメンを食べ、白樺湖の池の平ホテルで日帰り温泉に浸かってから帰宅した。

2026年5月は20.7キロ+Walk
2026年5月の月間走行距離は20.7キロだった。取り敢えず6月は50キロを目指したいと思う。
ジャン=マルク・ルイサダ ピアノ・リサイタル
八ヶ岳高原音楽堂で「ジャン=マルク・ルイサダ ピアノ・リサイタル」を聴いた。ルイサダのピアノを聴くのは2010年の紀尾井ホールでのコンサート以来で、仕事の関係で知り合った方からのお誘いでご一緒したのだけれど、先月、小山実稚恵のコンサートを聴き、今回ルイサダのコンサートを聴き、ブーニンも含めて1985年のショパンコンクールに参加したピアニストがその後過ごした年月についていろいろと考えさせられた。
エンドゲーム
新国立劇場で「エンドゲーム」(作:サミュエル・ベケット、演出:小川絵梨子)を観た。ベケットやゴドーの名前に接する機会は頻繁にあっても、劇場でベケットの芝居を観るのは初めてのことで、どんな芝居なんだろうかと予備知識なしに出掛けたのだけれど、想像していたよりも饒舌、哄笑、猥雑な味わいのある芝居に感じた。なぜ、とか、なんのために、といった問いを封印して芝居の空気を浴びて来たのだけれど、何とはなしに、記憶を担う両親と、創造するハム、そして受け取るクロヴが先のない非現実的な状況で交わす言葉に、独特の風味のあるデフォルメが施された人間味を感じていたようにな気がする。こんな(どちらかというと分かったような気になったり、共感したりすることが難しい)作品が70年近くも愛されて上演され続けていることに、演じる役者だけでなく(今回の役者さんたちも、いずれも個性が立っていて、素晴らしい演技だったと思う。)、演劇を愛する観客の奥深さ(客席は世代や性別を交えた観客でほぼ満席だった)を感じたりもした。