國分功一郎著「中動態の世界 意志と責任の考古学」(医学書院)を読んだ。購入してから1年以上も積読の状態だったのだが、著者の「100分de名著 エチカ」(NHK出版)を読んで、やはり世評高いこの本を読んでみたいと改めて思い、重い腰を上げることになった。しかし、読み始めてみると、自分のような門外漢にも分かり易く書かれた文章で、章立てを短く区切り、前章のまとめを各章の冒頭に配するなど、読者への親切な配慮が行き届いていて、骨のある内容であるにもかかわらず、短時間で読み進めてしまった。自分なりに受け取ったこの本の問題意識は、これからいろいろなものと繋がっていくように感じているのだが、まずは、昨年読んだ小松美彦著「『自己決定権』という罠」(現代書館)で論じられた自己決定権というコンセプトの問題、あるいは、「僕がほしいのは外からやってくる力を受けて、それに耐えるための強さです」(村上春樹著「海辺のカフカ」(新潮文庫))といった個人の「自由」を守る生き方との関係で、折に触れてゆっくりと考えていきたいと思う。
ゲルハルト・リヒター展
東京国立近代美術館で「ゲルハルト・リヒター展」を観た。月に一度くらいは美術館に足を運んでいるのだが、ひとりの作家を特集した企画展を観たのは久しぶりで、作家の個人史や時代の移り変わり思い起こしつつ、取り組みの変化や広がりを考えながら作品を観て回る楽しさを味わうことができた。1960年代から1980年代の初期の作品は少なかったと思うのだが、そこから1990年代以降の、特に2010年代の力強いアブストラクト・ペインティングに至る静かなパワーにやはり魅力を感じた。自分はカメラを肩から提げつつ写真は撮らなかったのだが、撮影自由ということもあって、写真を撮る人が非常に多く驚いた。絵葉書でも買って帰ろうかと思ったのだが、ショップの混雑具合も尋常ではなく、記憶だけを持ち帰ることにした。
2022年9月は30キロ+Bike+Walk
2022年9月の月間走行距離は30キロだった。Bikeは20km/500mUPを1回乗っただけで、Walkは4時間程度の散歩が3回。写真を撮りながら散歩をする愉しみ(Central Tokyo, North)に時間を取られてランニングが疎かになったということだろうか。。涼しくなってきたのでランニングを増やしたいし、寒くなる前にBikeも楽しみたい。秋にはハーフマラソンを走れる身体にしたいと思っていたのに、来年までお預けになりそうだ。
今日から2年目
このブログを始めてから1年が経ち、今日から2年目に入ることになった。1年前にブログを始めた時は、続けられるかどうか分からないと思っていたけれど、それなりに楽しみながら続けられているので、もう1年くらいは続けられそうな気がする。今日は良く晴れた一日で、上野・御徒町を散歩したついでに立ち寄ったお店で鹿革のスニーカーを購入した。
夜は家族で上野肉店で購入したマル腸のもつ鍋をつつきながら、「主演は堤と松雪さんだよね」などと話しつつ、昨晩地上波で放送された「容疑者Xの献身」をU-NEXTで観て、そのあと、東野圭吾つながりでこれも妻が好きな「手紙」を久しぶりに観た。愛情が感じられるいい映画だと思う。でも、いろいろと考えさせられた。