梅干カレー、もやしサラダ、牡蠣ラーメン

このブログを始めた時に「食事/meal」というカテゴリーを作ったのだけれど、今までひとつも投稿がなかった。料理やお酒は大きな楽しみで関心事とはいえ、こんな料理を食べたとか、このお酒が美味しかったとか、素敵な食事をしたといったことを書き始めると限りがないような気もする。なので、このカテゴリーにどんな投稿をするのかは考えものなのだけれど、10分程度で作れる3つの料理(梅干カレー、もやしサラダ、牡蠣ラーメン)を取り上げた3つの短編を集めた「料理本」を紹介することから始めたいと思う。梅干カレーや牡蠣ラーメンは、このコロナ禍で始まった在宅勤務のお家で簡単ランチに最適かもしれない。ご興味があれば、こちらをどうぞ。

歌わせたい男たち(二兎社公演46)

東京芸術劇場シアターイーストで「歌わせたい男たち」(作・演出:永井愛)を観た。数日前にチラシを見た時には、いわゆる「君が代不起立問題」を取り上げた芝居であることすら知らず、題名や二兎社(永井愛)とキャストの名前だけを見て残り僅かだったチケットを手に入れたのだが、期待に違わずパワフルに味わい深い芝居だった。2005年の初演や2008年の再演のときは、国旗や国歌に関する議論が喧しく、芝居も少しヒリヒリした感じだったのではないかと想像するけれど、時を経た再演では、難しい状況におかれた人間の悲劇と喜劇をより純粋に芝居として楽しめたような気がする。もちろん難しい状況がなくなったわけではなく、日本でも、あるいは香港やミャンマーでも、多くの人たちがそれぞれに難しい状況に立たされているのだけれど。芝居の途中から、ミチルはどんな「君が代」を演奏するのだろう、清志郎や「存在の耐えられない軽さ」のロックバンドの向こうを張るようなシャンソン版を演奏するのか、ちょっと気になっていたのだけれど、そうではない余韻のある幕のおろし方が素晴らしく素敵に感じられた。

2022年11月は20キロ+Hike+Walk

2022年11月の月間走行距離は20キロだった。先月末に今月はせめて50キロは走りたいと書いていたのだが、この為体である。お散歩写真も新大久保、高田馬場、目白、池袋、大塚、新大塚とそれなりに歩いてはいるのだけれど、ランニングに気持ちが向いていないのか。仕事がまあまあの忙しさで週末が何度か潰れる中で、高尾山と棒の嶺に登り、お散歩写真で新大久保、高田馬場、目白、池袋、大塚、新大塚と歩き回り、さいたまクリテリウムに行ったり、写真を見にギャラリーに行ったり、舞台も2本見て、コンサートにも出かけてと、それなりに遊んでいるので、やはりランニングの優先順位が低いということなのだろう。ちょっとお散歩写真のペースを緩めようと思っているので、来月は多少は走行距離が伸びるだろうか?

Fujifilm X-T5

予約開始日に予約してあった富士フィルムのカメラX-T5を発売開始日の翌日に購入して、大塚駅の周辺を小一時間ほど散歩しながら写真を撮ってきた。X-H1やX-T4は2年程度使って下取りに出してしまったけれど、このカメラはこの先10年くらい使いたいと思っている。自分が一番よく使うカメラは2016年から変わらずX-Pro2で、来年あたりX-Pro4が発売されたら購入するかもしれないけれど、その後もX-Pro2を愛用し続けるような気がする。お散歩写真をあげているCentral Tokyo, Northも、大塚駅まできて山手線の北側を半周し、これからは地下鉄の駅を回ることになるので、ちょっとペースを落としてゆっくり愉しんでいきたい。

大塚三業通りのたばこ屋 2022年11月

しびれ雲(KERA・MAP #010)

本多劇場で「しびれ雲」(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)を観た。瀬戸内あたりにあるらしい梟島の集落に暮らす人たちの日常のスケッチを積み重ねてひとつの世界を創り上げた芝居で、役者の話す独特の方言がその世界の背骨を作り、また人情味の薫る空気を生み出していたように感じた。記憶を失った客人、記憶を失いつつある老人、手紙と誤解、逃走と帰郷、結婚と家族、様々な要素とキャラクターが自然な笑いと「ごめんちゃい」を交わしあう柔らかなトーンに包まれていて、芝居を観ていた間よりも、芝居を振り返っている今のような時間の方が、何故かその世界を身近に感じてしまうような、そんな手触りがある。芝居初心者の自分は、KERAの芝居を観るのも初めてで、場面転換や舞台を割るリズム感も新鮮に感じられた。
全くの余談だが、10年以上ぶりで訪れた下北沢の駅周辺を少し散歩して、珉亭のラーチャンを食べてから芝居を観たのだが、90年代に2年ほどこの街で暮らしていた頃から随分と街の雰囲気が変わったように感じた。自分も歳をとって変わったのだろうと思いつつ、つい変わらないものも探してしまいたくなるような散歩だった。