雷電本紀

飯嶋和一著「雷電本紀」(小学館文庫)を読んだ。「出星前夜」と「始祖鳥記」を読んでから遡って「雷電本紀」を読むと、作者が作品を重ねるにつれて充実していった様子が感じられるようで、ますます作者に頭が下がる思いがした。かといっ...

ランニング王国を生きる

マイケル・クローリー著、児島修訳「ランニング王国を生きる 文化人類学者がエチオピアで走りながら考えたこと」(青土社)を読んだ。地方出張時に立ち寄った書店でノンフィクションを特集していた棚から数冊購入したうちの一冊で、寝床...

鶴見俊輔

今年の誕生日に現代思想の鶴見俊輔特集号(2015年10月臨時増刊)をプレゼントしてくれた三女が、先月25日に「今日が鶴見俊輔の100歳の誕生日らしいよ」と教えてくれた。某出版社のTwitterで知ったらしい。その後、この...

始祖鳥記

飯嶋和一著「始祖鳥記」(小学館文庫)を読んだ。去年の秋に日経新聞の文化欄の紹介記事でこの小説を知り、数日後に書店を回った時はどこも売り切れだったので、代わりに「出星前夜」を求めて読み、この作家に敬意と好意を抱いた。飯嶋和...

先生とわたし

四方田犬彦著「先生とわたし」(新潮文庫)を読んだ。由良君美が書いた「吉里吉里人」の文庫版あとがきを読んでこの本のことを思い出し、数日で読み上げた。自分が駒場に通った時期は由良君美が退官する直前の時期だったのだが、当時は「...