読書/books 星夜航行 Posted on 2024-08-04 by 店主/Manager 飯嶋和一の「星夜航行」(新潮文庫)を読んだ。16世紀末の東アジアを巡る世界の動きから当時の技術や生活の細部にまで至る緻密な描写を積み重ねた舞台のスケールの大きさと奥行きの広がり、その中で生きる登場人物のそれぞれの思いと行...
読書/books 狗賓童子の島 Posted on 2024-07-06 by 店主/Manager 飯嶋和一の「狗賓童子の島」(小学館文庫)を読んだ。久しぶりの飯嶋和一である。飯嶋和一を知ったのは一昨々年の秋に日経新聞の文化欄に掲載された「始祖鳥記」を紹介する記事だった。その後「出星前夜」、「始祖鳥記」、「雷電本紀」、...
読書/books 響きと怒り Posted on 2024-02-12 by 店主/Manager ウィリアム・フォークナーの「響きと怒り」(高橋正雄訳、講談社文芸文庫)を読んだ。手元の文庫本は2004年の第8刷で、手元に同じ頃の刷がある「サンクチュアリ」、「八月の光」、「アブサロム、アブサロム!」といった作品はこの頃...
読書/books 田村隆一 Posted on 2024-01-30 by 店主/Manager 田村隆一の名前に最初に触れたのは、大学生の頃、山川直人監督「ビリイ☆ザ☆キッドの新しい夜明け」の中で高橋源一郎が「日本の三大詩人は、谷川俊太郎、田村隆一、そして中島みゆきですね」と話すのを聞いたときだったと記憶している。...
読書/books 巨匠とマルガリータ Posted on 2024-01-20 by 店主/Manager ブルガーコフ著、水野忠夫訳「巨匠とマルガリータ」(岩波文庫)を読んだ。面白かった。1930年代に書かれた作品だが、初読の自分にとっては小説の地平を拡げていくような新しい魅力に満ちた読書だった。尽きることのない荒唐無稽でエ...