鶯谷・子規庵

カメラをぶら下げて鶯谷周辺を散歩した道すがら、空襲で焼失した正岡子規の旧宅を昭和25年に復元した子規庵を訪ねてきた。病床六尺などは折に触れて読んできたものの、特に正岡子規のファンというわけではなく、それほどの期待はせずに出掛けたのだが、気持ちの良い場所だった。子規が亡くなるまで過ごした六畳間に腰を下ろして庭先を眺めていたところ、子規庵の運営に携わる方から話しかけられたので、ボランティアの方々による運営の手作り感や建物や庭への愛情が感じられて、行政が運営する漱石山房や観潮楼とは一味違ったあたたかい魅力が感じられるといった話しをして、お礼を申し上げた。季節を変えてまた訪れてみたいと思う。

糸瓜忌の子規庵