音楽の魅力発見プロジェクト第12回

すみだトリフォニーホールで、「下野竜也プレゼンツ!音楽の魅力発見プロジェクト第12回」を聴いた。前半は、下野竜也がマーラーの交響曲第1番を解説するコーナーで、楽譜を大スクリーンに投影しながら、新日本フィルハーモニーの短い演奏を交えつつ、下野竜也が堅苦しくない話をするという楽しい時間だった。宮本益光をソリストに迎えて演奏したマーラーの「さすらう若人の歌」第2曲と第4曲も素敵な演奏だった。休憩を挟んで後半は、下野竜也が指揮する新日本フィルハーモニーのマーラー交響曲第1番で、心を動かされる素晴らしい演奏だったと思う。指揮者が音楽をデザインするというよりも、オーケストラが演奏したい音楽を指揮者が探り当てているような、個々の奏者が音楽を求める自由闊達なオーケストラの魅力をひとつの音楽にまとめ上げて花開かせるような、そんな音楽の魅力に心を動かされた。来年はブルックナーのロマンティックを演奏する予定とのことで、是非聴いてみたいと思っている。それよりも前に下野竜也と新日本フィルハーモニーのコンサートが東京であるなら、それも聴いてみたいなぁ。