東京国立近代美術館で「アンチ・アクション」を観た。1920₋30年代に生まれ、1950₋60年代に美術界に登場して活躍した日本人女性作家の当時の作品を集めた企画展で、作品も見応えがあったのだけれど、解説や年表などの展示も充実していて、見応えるのある展示だった。戦後の美術界で高く評価された女性作家の活動や作品が、おそらくはフランスとアメリカ、あるいはジェンダーを巡る批評の政治的な力学の中で忘れられていった歴史を振り返りつつ、その忘れられた作品が今も誰かに大切に守られて存在していて、この企画展で多くの人たちに語りかけていることに素直に心を動かされた。特に、江見絹子(1923₋2015)、山崎つる子(1925₋2019)、福島秀子(1927-1997)、田中敦子(1932-2005)のいくつかの作品の前で長い時間を過ごしたかもしれない。評論が充実している図録を購入してきたので、作品を振り返りながら読んでみたいと思っている。
