鞆の浦・府中

アラウンド米寿の両親と一緒に、鞆の浦と父の郷里である府中を訪ねてきた。運転免許を返上した両親の運転手というお役目はあったものの、往路の新幹線では福山出身の井伏鱒二の「厄除け詩集」を久しぶりに読んでその魅力についていろいろと思いを巡らせ、鞆の浦ではこれも久しぶりに海を見て「君たちの記念品碑はどこにある」という書名の意味するところについて思いを巡らせ、温泉旅館のお部屋食で給仕をしてくれたミャンマー人のウーさんと談笑し、加藤登紀子を聴きながら芦田川沿いを府中までドライブし、府中のSpingle Moveで両親のためにお手洗いを拝借しつつ記念にレザースニーカーを購入し、府中高校や府中の街を車で回りつつ両親の昔話を聞いて過ぎ去った年月と変化に思いを馳せ、90歳を超えた父と父の姉を囲むかつての料亭旅館「恋しき」での会食では歳を「拾う」ことや家族について思いを巡らせ、帰路の新幹線では今回の旅行を振り返りつつパーシヴァル・エヴェレットの「ジェイムズ」の翻訳を楽しむといった、誠に盛りだくさんな一泊二日の旅行だった。両親も、ちょと疲れたかもしれないけれど、旅行を楽しんでくれたようで良い週末だった。