N響第9演奏会

NHKホールでNHK交響楽団のベートーヴェン「第9」演奏会を聴いた。数年前にNHKラジオビジネス英語でインタビューを聞いたレナード・スラットキンが指揮するということで、今年はN響を聴いてみようと思って早めにチケットを購入したのだけれど、やはりN響は人気があり、席は2階センターの6列目で、ホールが大きいこともあってオケの演奏はやや残響が少なく音が短いように感じられた。けれども、その分音の明瞭度や緻密さが高まった印象もあって、滑らかで明晰な演奏というイメージだった。4楽章に入り、ソリストの歌唱も素晴らしかったのだけれど、新国立劇場合唱団の迫力のある合唱が素晴らしく、今回の第9で一番印象深かったかもしれない。全体的に、「ベートーヴェンの神髄を追求する」といった雰囲気よりも、クリスマスの祝祭感や、何処となく大人のエンタメ感といった香りのするコンサートに思えた。今年は数日後に東京シティフィルの第9を聴きに行く予定なので、こちらもどんな第9になるのか楽しみにしている。