今年もまたNHKの日曜美術館を観て日本伝統工芸展の季節になったことを思い出し、日本橋三越に出掛けて第72回日本伝統工芸展を楽しんできた。日本全国で多くの作家さんたちが(出品されていない数多の作家さんたちも含めて)日々創作に向き合われていることを改めて感じさせられて、毎年のことながら元気づけられる。今年は、先月末に木曽に行ってきたからか、木竹工の作品に惹かれて、受賞作品も素晴らしかったのだけれど、例えば村山明(人間国宝)の欅拭漆高盛器のように、シンプルでありながら凛とした気品と時の流れを感じさせる佇まいに思わず魅き込まれる作品がいくつもあった。人形も、受賞作品も素敵だったけれど、満丸正人(監査委員)の作品(うふつき(大月))に心惹かれた。