東京都美術館で「パブリック・ファミリー」を観た。家族の可能性は以前から関心事のひとつで、ミロ展に出掛けた際に偶々見かけたポスターのタイトルに惹かれて立ち寄った。キュレーターの西田祥子が企画した金川晋吾、工藤春香、坂本夏海、佐々瞬、さめしまことえのグループ展で、金川晋吾の作品には2022年の六本木クロッシングや昨年の東京都写真美術館の展示で、工藤春香の作品には2022年のMOTアニュアルで、佐々瞬の作品には昨年のVOCA展で出会っていたのだけれど、「パブリック・ファミリー」という視線で複数の作家の同時代の作品と向き合うことで、刺激を受け、また励まされるものがあったと思う。先週は「『家庭』の誕生」(ちくま新書)を書いた本多真隆とのレクチャートークもあったようで、この本も手元に置いてたまに読み返していることもあり、聞き逃してしまったのは残念だった。帰宅してから公式HPで募金ができることを知り、入場無料だったこともあって、入場料程度の寄付ができたならしてくれば良かったとちょっと後悔している。