東京シティ・フィル第371回定期演奏会

東京オペラシティでTCPOの第371回定期演奏会を聴いた。モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲、小山実稚恵を迎えたベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番、シューベルトの交響曲第8番「ザ・グレート」というプログラムで、どの曲もそれぞれに楽しかったのだが、鈴木秀美の指揮から生まれる何処となく典雅で独特なリズム感がプログラムを通じて印象的だった。特にシューベルトは、両端楽章も迫力のある演奏だったが、2楽章の淡々としたリズムの奥でシューベルトが歌っているような響きに魅力を感じた。小山実稚恵のピアノも久しぶりだったが、情熱のこもった演奏だったと思う。アンコールのシューベルトの即興曲(Op.90-3)もしみじみと素敵な演奏だった。