日フィル第255回芸劇シリーズ

東京芸術劇場で日本フィルハーモニーの第255回芸劇シリーズを聴いた。坂本龍一トリビュートのプログラムで、ドビュッシーの「夜想曲」、武満徹の「波の盆」を交えながら、坂本龍一の「箏とオーケストラのための協奏曲」、「The Last Emperor」、「地中海のテーマ」が演奏されたのだが、アンコールの「Aqua」が一番聴き応えがあったかもしれない。シンセサイザーや電気楽器をメインとする小編成のバンド向けの作品やピアノ曲から、様々な制約がある多くの楽器を使う大編成のオーケストラ作品まで、あるいは純粋に音楽を楽しむ作品から映画やCMの音楽まで、幅広い分野にまたがる作曲家としての坂本龍一の仕事について思いを巡らせるコンサートだった。客席はほぼ満席だった。