Tribute to RYUICHI SAKAMOTO

Intercommunication Centerで「Tribute to RYUICHI SAKAMOTO」を観た。コンサートの前に立ち寄って、比較的小規模な展示を観たのだが、冒頭の「センシング・ストリームズ 2023-不可視・不可聴」の展示を20分ほど眺めてしまった。細かい線やパターンやスパイクが渦巻き、流れ、変化する大画面の画像と、中音から低音の成分が多い周期の異なる複雑なノイズが流れる作品で、作品解説では電磁波を可視化・可聴化するプロジェクトと説明されているのだが、その初めて触れる視覚や聴覚のイメージを、10分から20分の時間をかけて自分の中の語彙と結びつけようとすると、電磁波という自分にとっては抽象度が高く遠い世界ではなく、むしろ自分の身体の中の細胞や神経のコミュニケーションを可視化・可聴化するとこういった画像や音響になるのではないかという気がしてきた。思っていたよりも若い世代の来場者が多く、シアターのプログラムはチケットが完売で、坂本龍一の人気の高さが窺えた。