サラダ音楽祭

東京芸術劇場で「サラダ音楽祭」のメインコンサートを楽しんてきた。10日ほど前だったか、家族で食事をしていた時に「9月はイベントが少ないね」という話しになり、「幕の内弁当みたいに楽しいかもしれない」などと言いながらその場でチケットを購入したのだが、むしろ、「料理の鉄人」で何皿かを味わうような充実したコンサートだった。パック(ン?)とオーケストラ・歌手・合唱がコラボした「夏の夜の夢」も意欲的なチャレンジだったと思うが(ホールの残響で台詞が良く聞こえなかったのは残念だった。)、大野和志/都響とNoismが共演したペルトやラフマニノフは、前者は上質な緊張感が、後者は上質な抒情が漂う素敵な舞台だったと思う。Noismの公演は、NHKのプレミアムシアターの映像などで何度か楽しんできたけれども、ホールで観るのは初めてで、やはり人の肉体を使った表現のパワーは、舞踊について何も知らない門外漢にも感じられた。(備忘のため、ペルトでは全てのダンサーが素晴らしいと思ったが、右から三番目のダンサーの踊りが特に美しいと思った。)昨日「オリガ・モリソヴナの反語法」を読み終えがばかりだった影響もあるかもしれないけれど、初めて出会う「舞踊」に惹かれて、Noismの公演を観るために新潟を訪れてみたいと思った。