琉球展(東京国立博物館)

東京国立博物館で特別展「琉球」を観た。義父が奄美大島出身で、義母も両親が奄美大島出身なので、妻は大島との縁が深く、我が家の子供たちも半分は奄美の血を受け継いでいる。そんな縁もあって琉球展を観に行ったのだが、やや物足りなさを感じてしまった。琉球の歴史や文化に関する自分の知識が不足しているからなのだが、ひとつひとつの展示物に魅力を感じるものの、その展示物を関係性の中に位置付けられない、想像力や物語を立ち上げたいのに立ち上げられない、そんなもどかしさを感じていたのかもしれない。かつて日本と中国の間でバランスを取りながら存在した琉球王国という国に、どんな文化があり、それがどんな運命を辿ったのか、2022年の問題意識の中で琉球に向き合うことができない自分の力量不足が歯痒い。そんな感想を抱いた展覧会だった。会場には若い人たちも多く訪れていて、琉球への関心の高まりを感じた。